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まきりんぱなへ至る途「ラブライブ!」第4話(2)

(1)から続く

Sq.5 西木野邸:まきぱな
 花陽はμ'sのポスターの前で真姫の生徒手帳を拾い、それを返すために西木野邸に向かう。この展開は安易というか雑にも見えるが、訪ねた先で真姫が不在だったことはポイントだ。この時間差があることで、舞台が西木野邸なのにもかかわらず、座っている花陽を真姫が訪ねる恰好になっている。先の凛との場面では、凛が座っている花陽に自分から絡んできた。これはSq.2の最後で、凛が花陽に呼びかけて場面を転換させたことを受けている。それに対してこの場面では、立ち去る真姫を見かけたSq.3を受けて、花陽はそれを追いかけるように西木野邸に向かっている。なぜか。花陽のほうから追いかけないと、真姫と絡むことができないからだ。Sq.1の視線が示すように、真姫は花陽に関心を抱いてはいる。しかし凛のように自分からは話しかけない。花陽と真姫をコンタクトさせ、真姫に「自分語り」をさせるためには、花陽みずからが西木野邸に移動する必要がある。そして、みずから移動したのにもかかわらず、真姫が後から登場することで、「受け役」としての花陽の実績は継続されているのだ。

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自分から真姫の家を訪ねたのにもかかわらず、ここでも花陽は「絡まれ役」。アイドルへの誘いも、真姫お得意の「それより」でカウンターされてしまう。

 まず花陽は真姫にスクールアイドルを勧める。「私、放課後いつも音楽室のそばに行ってたの。西木野さんの歌、聴きたくて」。この言葉が示すように、誘いの根拠は「真姫の歌が上手いから」、つまりスペックの問題である。それに対する真姫の返答は以下:「私ね、大学は医学部って決まってるの。だから、私の音楽はもう終わってるってわけ」。医者の家業を継ぐという「未来」を根拠に、花陽の誘いを退ける。もちろんこれは「過去」を根拠にした凛とセットになっていて、「過去」と「未来」の縛りをいかに解くかという、作品全体の主題のひとつ(例えば、第3話)ともかかわってくるし、さっそく次のシークエンスで再び問題になるところだ。花陽の前で、凛は「過去」、真姫は「未来」を根拠に、アイドル参加を拒んでいる。

 花陽の誘いを退けた真姫は、考えに耽るような顔アップのカットをきっかけに反転攻勢に出る(ここのカメラワークが良い)。「それよりあなた、アイドルやりたいんでしょ?この前のライブの時、夢中で見てたじゃない」。今度は真姫が花陽にアイドルを勧める。その根拠は「ライブを夢中で見ていた」から。つまりパッションの問題である。あんなライブを夢中で見ていたくらいだから、それはもうアイドルをやりたくて仕方がないはずだと。真姫は凛のように花陽と記憶を共有しているわけではないし、Sq.3までの流れも知らないから、真姫にとって花陽は「ライブを見に来るほどアイドルに興味があるが、音読に失敗するほど声を出すのが苦手なひと」である。真姫的には、花陽の問題は「自分から決断できないこと」ではなく「スペック不足」なのだ。だがそれは決定されている未来と違い、練習で克服できる問題である。だから真姫は、パッション重視で花陽に加入を勧めるのである:「やりたいならやればいいじゃない」

 もう一度まとめておこう。花陽は凛と真姫に絡まれ、アイドル加入を互いに勧める。凛は花陽の問題を「決断力不足」に見る。スペックは十分だから、あとはパッションの問題なのだと。しかし自身は「過去」を根拠にアイドル加入を拒む。それに対し、真姫は花陽の問題を「スペック不足」に見る。やる気は十分なのだから、あとはスキルの問題なのだと。しかし自身は「未来」を根拠に加入を拒む。まきりんぱな3人それぞれが抱える課題を明かしたところで、Aパートが終わる。これをどう解決するか。

続く
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