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グラディウスV(メモ)


※映像は拾い物

今年7月にめでたく10週年を迎えた。いま遊んでもレトロな感触は全くない。

① 0:03-、開幕空中戦。まずは音。「Emergency! Emergency!」の音声と、何やら不穏な音楽。音声を聞き取るのはちょっと難しいが、普通にプレイしていても「Bacterians」とか「extermination」とか言っているのが聞こえる。マテリアルな背景が赤みを帯びて緊張感を煽る。これはバクテリアンの奇襲に対するスクランブルなのだ。
……敵の隊列はシリーズの伝統を踏襲しているが、いきなり要塞面っぽい背景と、メロディのはっきりしない音楽が、新たな展開を予感させる。描きこまれた軌道上ステーションの背景と「斑鳩」冒頭の射出装置の類似が予感を高める。

② 0:30-、ここまで概ね横向きにスクロールしてきた背景が縦向き(上方向)に変わると同時に、下から敵が回転しながら追撃してくる。敵の浮上に応じた方向転換。この一瞬のゲーム上の「間」を利用して、ステーションの切れ目から母星の姿がチラリと見える! だがすぐに敵の攻撃が始まり、視線は自機に戻される。美しい母星はすぐに見切れて見えなくなる。この変化と音楽が展開するタイミングがピタリと合うのが、痺れる。敵は母星の衛星軌道上にまで迫っている。我々はこれを撃退せねばならない。
……ビッグコアと惑星グラディウスの1面序盤での登場。自軍はギリギリの防衛戦を強いられている。画と音で画面内にプレイヤーを引き込む決定的なポイント。

③ 1:00-、ステーションから出る。またゲーム上の「間」に、母星の姿を見せてくれる。背景スクロールが止まり、音楽がブレイクしたところで、「This is Vic Viper T-301.」の音声。敵が全くいない、空白の時間の、この絶妙な緊張感! シューティングゲームは、敵から攻撃されていない時間が殆どない(けど絶対ある)ので、そういう時間にはそれまで見えていなかった背景や音楽の細部が強く印象に残ってくる(ワーニング画面とか)。その点、このゲームの特に1面は、実に緻密に組み上げられていてゾクゾク来る。
……初代のテーマの変奏が聞こえて、惑星グラディウスを背景に見ながら、「こちらビックバイパー」の名乗り口上。この厳粛なる雰囲気に燃えないはずはない。

④ 1:15-、敵は赤い球体。赤い敵と青い母星のコントラストが効果的。敵はたくさん出てくるが、守るべき母星はただ一つである。背景は母星が見切れないように動かされている。2:55-、音楽がフェードアウトし、ボスがワープしてくる。タイミングは完璧だ。
……上下の無限スクロールと赤い球体の組み合わせにゼロスフォース。ボスはいかにもな囲み回転キャラ。ワープアウトしてくるボスはこいつだけであり、2面と7面でビックバイパーが使うタイムワープと同じふうに出てくるあたり、因果なものを感じさせる。回転=ループするし。

⑤ 6:23-、2面空中戦。背景は衛星っぽい星。ノリノリな音楽。この後のデモシーンとの繋ぎを考えると敵配置がうまい。まず後ろから敵が出てくることで自機の位置が下がる。そこに前から赤ザコが来る。カプセルを拾うためには前に出なくてはならない。前に移動したところで、後ろからワープアウト。このことで、自機を追い抜いて何か凄いものがやってきた感じが出る(貼った動画では少し下がってしまったが、前進しきったタイミングでデモに入るとかっこいい)。1面でステーションの敵を撃破し、衛星方面に進撃するのかと思いきや、デモシーンでカメラはくるくる回り、母星に降下する敵艦を追う形になる。大気圏内戦闘。11:25-、敵戦艦から抜け出ると、その間に都市上空に着いている。ボスラッシュを通じて、ゆっくりと降下していく。
……「ありえない、何かの間違いではないのか?」と同時に聞こえる初代のテーマ。ナビコンピュータが「Vic Viper T-301」と言うのに対して、僚機の口上は「This is Vic Viper.」。最終面までの戦闘をこなしたプレイヤーは、識別コードなしの「ビックバイパー」そのものを名乗ることができるのだ。

⑥ 16:05-、3面。母星の都市に降下していく。降りてみると、宇宙から見えた美しい青は無く、見えるのは都市の無機質な青さ。都市を地下に降下していくシチュエーションは、縦方向のスクロールにうってつけ。22:10-、最深部には、さらに下方向に進んでいこうとするボスが居る。採掘ビームみたいなのを撃ってくるのがいい。
……惑星グラディウスの画。都市の無機質さはバクテリアン要塞と同じような印象も持つが(「要塞面ばかり」という声もあった気がする)、グッと来るのが背景に見える非常階段。階段はヒト型生物の存在を示唆するアイコン、バクテリアン要塞では見ることのない景色。モアイやら植物怪物やらがうごめく宇宙空間から、遂に惑星グラディウスの地表面までやってきたのだ。この階段がよく見えるのは17:00あたり、スクロール方向が横向きに変わるところで、またゲーム上の「間」を使って見せてくれる。

⑦ 24:50-、4面。遠くに母星が見えるがすぐに遠ざかっていく。生物的な敵の登場が、戦闘が新たな局面に入ったことを感じさせる。背景に大きく衛星が見え、自機はさらにデカい生物の穴に入っていく。月との組み合わせがエロくて良い。道中は、母星よりよっぽど生命に満ちている感じがする。

⑧ 32:43-、5面。このあたりから、ステージ間の繋がりはなくなり、自機がどのへんにいるのかわからなくなる。が、とりあえず母星から遠く離れたところまでやってきたのはわかる。36:25-、ボスのブラスターキャノンコアはこの作品の顔。あんな小惑星帯の前線基地に配備されているということで、その火力も納得できるところ。

⑨ 46:00-、6面ボスラッシュ。背景はもう具体的なかたちをとっていない。本作のMk-IIIは、交差レーザーを打つ前後できちんと砲台を動かしていて、芸が細かい。

⑩ 51:50-、7面前半、背景から何となく遠い宙域に来た感じが出ている。6面で異世界っぽい背景を挟んだことが効いている。要塞に入ってからは砲台の破壊音が気持ちいい。54:10-、中ボスのビーコンは絶対に長期戦になるから、前半と後半の明確な区切りとして効果的。後半の要塞面は、不安定に動き続ける背景と、ミニマルに繰り返す音楽が、敵の中枢に入ってきた感を醸す。背景=壁がよく動いていたように、壁コアももちろん動く。

⑪ 1:07:35-、タイムワープ後は、前に下から見上げた戦艦を上から捉える。だから背景には母星が見える。わざわざ母星の直上にワープしたから、この景色が見える。聞こえるアフターバーナーの加速音は一回だけ。今度は僚機より先に突入するのだ。

緊張と緩和の波が作品の時間を作る。シューティングゲームは、プレイヤー=鑑賞者に異常な緊張の連続を強いるから、緊張が緩和された「間」が映え、緩急ある映像のような時間を作れる。ゲームの中でも、時間の制御が完全に作品側にあるシューティングは、視覚と聴覚で映像を感じることができる一群。ゲームの「面白さ」は、何となく、鑑賞者に与えられる課題と報酬のバランスから出てきているような気がするが、ある種のシューティングゲーム(例えば、レイクライシスなど)には、鑑賞者が映像の創造に参加しているかのように感じられるという報酬がある。この報酬は緊張の連続に見合う快楽だ。グラディウスVには、そういう面白さがあると思う。
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